一つの演目における落語家の分裂・その記録方法についての考察
This is the Consideration. which is the division of Rakugo and the recording method of the storyteller to the theme in one of the repertoire.

写真、音声、映像、文章、など情報はさまざまな形式で保存することができる。記録メディアによって時間には特定のかたちが与えられ、それらはひとつの過去として保存・保管されている。
落語はひとつの話の中でいくつもの役柄をひとりの落語家が演じ分ける伝統芸能である。落語家は、自らを記録メディアとし、複数の他者を自らに取り込み自己を分裂させることでひとつの演目を形成し自らに記録する。
演目を記録するメディアを落語家ではない別の物質に置き換えることで、ひとりの落語家が分裂する変化の過程をひとつの造形物として記録することを試みた。
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1.記録する
写真と音声から、ひとつの演目分(この場合は小噺)の時間と落語家の分裂の過程を記録する。

2.記録物からかたちを生成する
その記録から、ある時間軸を抽出しひとつの3Dモデルを生成する。
※ひとりの落語家が演目中、AとBといった役柄に分裂するとして、写真にも音声にも AとBが含まれるよう、その2点間を繋ぐデータを抽出する。

3.出力する
生成されたデータを出力し、写真や音声とは別の”もの”としてかたちを持たせることによって、それまで見えていなかった落語家の分裂が表象化される。